common diseaseよくある耳科疾患について
皮膚糸状菌症ってどんな病気?
Treatment for ear disease
皮膚糸状菌は顔、耳介、四肢の先端や尾に脱毛、ふけ、ブツブツ、カサブタといった症状を出す疾患です。これらの部位の中でも頭部は特に好発部位となりますが、耳介だけに症状を示すパターンもあります。

皮膚糸状菌症の原因
多くはMicrosporum canisという種類の真菌により発生します。この菌種以外にも国内では数種類の真菌が発症に関与しており、特に猫では土壌から感染するタイプの真菌がいるため、外に出ていく猫ちゃんでは要注意です。

皮膚糸状菌症の検査方法
皮膚糸状菌症はウッド灯検査といってMicrosporum canisが陽性反応を示す光を当てる検査を行います。これで反応があればその部分の毛を抜いて、顕微鏡で確認し毛の構造内で増殖する真菌がいれば、確定診断となります。 ウッド灯検査では陰性となってしまう真菌もいますので、その場合には皮膚の一般的な検査を行います。それでも皮膚糸状菌の可能性が除外しきれないときは皮膚病理検査を実施し、特殊染色を用いて真菌の有無を確認します。

皮膚糸状菌症の治療方法
皮膚糸状菌の治療は感染している範囲によって異なります。 感染している部位が少なく、狭い範囲に限定しているときは外用剤のみの治療でも改善することがあります。感染部位が多い、もしくは広範囲に感染が拡大している場合には内服薬での治療が有効的です。また皮膚糸状菌は毛について増殖していくため、感染している部分の周囲の毛をあらかじめ刈っておくことにより、感染拡大を抑制できるかもしれません。
症例紹介
Case study